遠足前夜の眠れない子供の気分
少し、昔話をします。
数年前、嵐が宮城でライブをしたことがありました。
東北が被災してから嵐がずっと実現したかったそのライブには、会場が地元の、大切な友達を連れて行きたいと思った。
関東圏に住む同年代の友達とも協力して応募して、唯一私の名義が頑張ってくれた。
すごくすごく嬉しくて、みんなで喜びを共有して、大好きな友達の本当に嬉しそうな声を聞いて、また嬉しくて泣いた。
自分は行かないという事実が、私の中の嫌な部分をちょっと刺激はしたけど、その時は嬉しさが圧倒的に優っていたので取るに足りない出来事だった。日程的にも、学校の定期試験含め、部活の試合、合間にバイトや塾も詰まっていて、今ある生活を全部投げ出さない限りどう考えても無理だったので、それがむしろ素直に友達を送り出せる心持ちにさせていた。
ライブ数日前、だったと思う。
大好きな人が、傷ついた。
嘘か本当か分からないなか、彼のことを好きでもない人たちに向けて頭を下げたということ。
彼の生活を勝手に道筋つけて、そこからずれていると、さも当たり前のように非難する声。
何が真実かも分からないのに。
逢いたい。
でも、逢えない。
ひどい数日間だった。
本当に、ひどい。思い出そうとしても思い出せないくらい、最悪、な毎日だった。
あの時、確かに "私の一部" は死んでいた。
哀しさと怒りと悔しさで荒んで、ボロボロ剥がれ落ちた私は、辛うじて残った現実に生きる自分の身体だけを頼りに息をした。
昨日まであんなに好きだと言っていた人たちが、今日はこれ見よがしに裏切られたと言う。
彼の作品が、ひどく言われることが私にはいちばんつらかった。
ちゃんと思い出してよ、と思った。
口数の少ない人だけど、大切なことはきちんと伝えてくれる人でしょ?
誰かを騙そうとして絵を描いただなんて、そんなこと、いつ言ったの?
彼にとって絵がどんな存在だったのか、想像することはできないの?あなたは一体、何を見てきたっていうの?
言論の自由を盾にして、きっと、誰かを傷つけるかもしれないという予想もせずに、言葉の剣を振りかざす。
何も信じられなかった。
冷たい世の中が哀しくて仕方なかった。
でも、そんななかで。
私を傷つけたのは人の感情だったけれど、
私を救ってくれたのも人の感情だった。
私と共に様々な経験をしてきたネックレスをつけた友達が、たくさん、彼のことを話してくれた。
その情景はとてもあたたかくて、それは彼女が想っているあたたかさと同じだからだと思った。
誰かの優しさがあんなに沁みたことはなかったなあ。
ライブ最終日。
テレビ中継を通じて、笑顔で歌い踊る彼を見ていた。
大好きだなぁ、と。
想うのはただそればかりで、どうしようもなく嬉しくて、月を見上げて泣いた。
どんなに心が沈んでしまっても、
私も、好きな人も、生きている限り、
そこに立っていてくれる限り、
ずっと沈んだままではいられない。
分かっているようで、実は分かってなかったその事実に、世界の色が変わったように感じた。
ほかの何者にも付け入る隙を与えない、私と彼らの 好き を紡いでいたんだなって。
あなたと私の間にある架け橋は、時々揺れたり欠けたり、渡ることを躊躇ってしまうこともあるかもしれないけど、そこに架かっている限り、いつでも傍にいられるんだなって。
最終日に泣きながら見上げた月はとってもまんまるくて、静かに輝いてたことを覚えてます。
これが、私の最新の野外ライブの思い出。
だから、6月某日の曇り空のあの日、
3時間かかってようやく開いたメールを見たときは息が止まったし、何が何だかちっとも分からなかった。
すぐさま、いつものメンバーに送ったラインは読み返すと支離滅裂で(笑)あの瞬間の私がひどく取り乱していたことがすぐに分かるの。
嬉しさと、安堵と。
でも次の日、死にたくなるほど罪悪感に襲われた。こんなの初めてだった。
なんとかしなきゃ、とりあえずカラオケで歌でも歌って気分転換しなきゃと思ったけど、その日は結局1時間個室で泣いてた。
私でいいのかな。
本当にいいのかな。
逢える喜びが大きいほど、今まであまり気にしてこなかった「当落」のエトセトラに殺されるんじゃないかって思った。本気で。
行きたくても行けなかった、あの日の気持ちがずっと頭の中を占めてた。
分かるからつらかったし、それは自分自身を否定することでもあって、どっちつかずにいること自体が気持ちの置き場所を失くしてた。
そんなとき、
「頑張れるね」
そうかけてくれた言葉が、私を落ち着かせてくれた。
橋はちゃんと架かっている。
折れないし、崩れないし、壊れない。
私は今までと同じように、私のなかにあるいちばん大切だと思う気持ちを優しく抱きしめて、私のしたいようにしていこう。
大好きを伝えたい相手がいるから。
出逢ってくれてありがとうと伝えたいから。
一緒にいられる幸せを分かち合えたら。
1ヶ月かけて、味スタ前にようやく自分を信じることができてホッとしています。
なんなら昨日の夜中からちまちまこれを書いていて、忙しくないのに仮眠レベル。笑
NEWSのこととなると、どうにも私は不器用で、優柔不断で決断力がなくなる。
でも、いいもんだなぁと思える。
何かを、誰かを、好きでいられることほど幸せなことってないもん。
明日、私は、誰のものでもない、私の想いと共にNEWSに逢いに行くことを心から嬉しく思っています。
今日も含め2日間、できるだけたくさんのNEWSを好きな人たちが、スタッフの方が、そしてNEWS自身が幸せでありますように。
どうにか天気も持ちますように!
最後まで安全に、健康でいられますように。
流れ星 願い続けるよりも
その願い この手でつかみたいよ
叶わないものはないと 信じているこの瞬間
終わりなき journey to the star
旅はまだまだ、始まったばかりだね。